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ゴッホ 〜最後の手紙〜 (映画)


愛?いや、どこまでも狂気。

それはゴッホではなくこの映画が。
とにかく全手書きの油絵でゴッホ調なタッチで描かれるアニメは圧巻。気持ち悪くなるくらい圧巻。しかもそれがロトスコープでヌルヌル動くのだから余計圧倒される。これ全部油絵なのかと思うと気が遠くなる。しかも平然と背景ごと動いたりパンしたりするからひと時も目が離せない。とにかく、とにかく凄い。狂ってる

さて、ストーリーはというとゴッホが弟テオに渡すはずだった手紙を渡すため郵便屋の息子である主人公が旅に出ると同時に途中からゴッホの死の真実を探るミステリーになっている。ゴッホが描いた有名な肖像画の人々が登場し主人公が真相を探っていくという結構オーソドックスなお話。
ただ最初は手紙を渡すことすら全然乗り気じゃなかった主人公がノリノリでゴッホについて町の人間に聞き込みをしまくってたり、町の住人もよそ者の主人公に対してゴッホについてペラペラと懇切丁寧に話してくれたりと登場人物の行動はどれも不自然な部分は多い。
しかしゴッホという不遇の天才画家の人生を垣間見るエピソードだったりはやっぱり胸が締め付けられるし、ゴッホの死因についても仮説ではあるが答えを見せてくれたのは興味深かったです。
本作はゴッホという画家を、そして彼の描いた絵画に対して更に深みを圧倒的なアニメーションで与えてくれる驚きの力作でした。

(2017/6)

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