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舞台『死刑執行中脱獄進行中』

荒木飛呂彦作品初の舞台化である。期待の反面あの短編漫画をどのように舞台化するのか。
鼠とか焼き魚の罠とかやっちゃうのか。気になってしょうがなかった。
主演は森山未來というのもわからなくさせる。
そして舞台は始まり僕の期待を上手に裏切ってくれた。
舞台にあるのはバンドメンバーと少量の小道具と布が吊るされているだけ。
漫画から引用された台詞を喋るが、そこにある世界はまるで漫画とは違う、シュールで型にはまらないダンスの連続。家具から飛び出してきたダンサー達が体を融合させながら蠢き、囚人を時には飲み込み、時には追い込み、様々な形に姿を変えていく。見た事もないその踊りに無意識のうちに食い入って見ていた。荒木飛呂彦の書く俗っぽい台詞と、見せられるその抽象的な世界は一見ミスマッチのように見えるが、更にこの舞台を美味しくしている。
荒木飛呂彦目的で行くと非常に面食らう作品だが、そこにあるのは見た事もない非常に繊細で面白い世界だった。

(2015/DVD Blu-ray発売中)

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